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2023秋M3 一語一笑(月原舞)の編集後記

<はじめに>


2023年3月。


月原「春から自分の私生活での目標を叶えることに専念するために、最後のワンテーマボイスドラマをもって、ボイスドラマの作成は2年間休止します。本日までありがとうございました」


月原、涙のボイドラ制作休止発表。


2023年4月30日。M3後、浜松町デニーズ入口。


月原「今年の秋、作品出す」

朝椋「草」


M3会場で見た、自分の好きなことを全力でやっている人達が本当にキラキラしていて。

月原も彼らの仲間になりたくて、休みを発表した一ヶ月後に元気にボイドラ作り、再開してしまいました。


正しくは、「涙のボイドラ制作休止発表(笑)(休止するとは言ってないwww)」でした。


アイドルの卒業発表じゃねぇんだから。恥ずかしいったらありゃしない。埋まっていたい。


でも、休みたいと思ったのも本当です。いよいよ私生活が鬼忙しくなるし。

そして、活動開始時の19歳の子ども脳みそでは見えていなかったことが、脳みそが成長してきた今だからこそ見えてきたというか。

その変化にだいぶ疲れてしまっていたし。


でもそれ以上に、やっぱり自分の好きを表現したい気持ちが強すぎてしまいました。

行動力が腕をはやして高速タイピングをしている月原の、猪突猛進手探り初商業CD作りの始まりです。


浜松町デニーズ入口は、一語一笑の聖地です。


以下、各Track編集後記です。

ネタバレ注意です。

ひとつひとつ記事を隠せるように設定しましたので、必要に応じて閉じてください。






<Track1「フラッシュモブ」>⚠ネタバレ

頭の良いやつが作った、頭の良いコメディ

水月弦音。 あまりTwitterに浮上しない、表立って何かを発表してきた創作歴も無い。 けれど、生まれ故郷・関西のお笑いセンスをピッカピカに磨き、才能の金塊を持っている月原の友人。 彼が書く台本はいつも、月原含め一部の友達間でしか共有されてきませんでした。 「もったいない。もっとこの子の才能を世に知ってもらいたい。そして、彼にも、今の若いうちから、自分の作品が出来るという喜びを感じてほしい。」 と、完全に月原の勝手で彼を誘い、完成した作品が「フラッシュモブ」です。 言葉って難しいですよね。 どうしてそんな名前がつけられているの?って単語に、今まで何度出会ってきたことか。 本作は、そんな人間の作り出す難解な言葉の数々に一石を投じています(鼻ホジ)(知らんけど) 水月弦音の初陣を華々しく飾っていただきましたのは、6人の戦友ならぬ声優たち。 頭ハッピーセットボケボケ彼氏・福井を演じていただきましたのは、KAZUMAさん。 脚本を読んだときから勝手にお声が脳内再生されていました。 どんな衝撃でも受け止めてくれそうな柔らかいクッションボイスが、根本がとても純粋で優しい彼に合っていると感じてキャスティング。 「どこまでもボケボケで優しいんだろうなコイツは」と思わせてくれる演技が、大正解で最高でした。 「You are my angel…てね☆」 殴りたい。 そんなボケボケ彼氏のお相手・森崎の声を務めたのは、ひきりさん。 「この人はしっかり者」と確実にわかる射抜くような中低音ボイスと、切れ味抜群のツッコミが福井と相性バッチリでした。 全て好きなのは大前提として、月原、森崎の台詞でめちゃくちゃ気に入っている部分があります。 「確かにモブがぁ!光ってるけどぉ!」のあとの「…ええ…」です。 あの明らかに困惑している読み方が最高すぎて、1秒もしない台詞を何度もリピしました。 たった二文字に、あの場で森崎が感じている感情をすべて吹き込めるだなんて。すごいですわ、ひきりさん。 そして、ロングサウニストオブ・ザ・イヤー、だなんて意味不賞を受賞されている羽吉おじさまのCVが、馬場輝さん。 チョコミントが好きな方なので「チョコおじさま」と月原は呼ばせていただいていますが、「GODIVAおじさま」とお呼びしたほうが良いのではないかと思う程の、高級なオジサマボイスの持ち主。 期待以上のイケオジに、メンバー大興奮でした。 あの声で、ずっと頭にハロゲン乗せて虫ブンブン飛んでいる中立っていたと思うと、面白くてたまらんな。 そして、絶対に忘れてはいけない。本作のアクセルを踏んだ猛者、人間効果音たち。 「人間の声で効果音を入れようと思っているので、シャッキーンキラキラって口で喋ってくれませんか?」 うちゅうネコ登場不可避依頼を受けてくださった、樹透音さん、犬飼太陽さん、三玖巧さん。 大人な雰囲気が漂っていたそれまでの空気をコメディに180度ぶっ変える、めちゃくちゃ大事な役どころをこなしていただきました。 彼らが生み出したあの効果音こそが、一語一笑の始まりです。 確認であそこは何度も聞きましたが、毎度毎度「きました来ましたああああああ!!!!!!」とテンションがあがります。 本当にありがとうございました。3人に盛大な拍手をお送りください。 総勢6名の声で飾った第1Track。いかがでしたでしょうか。 3作品完成記念視聴会で、朝椋が水月弦音作品の天才的なキャッチコピーを思いつきました。 「頭の良い人が書いた、頭の良いコメディ」 それが水月弦音作品です。覚えて帰ってね。



<Track2「遠心力」>⚠ネタバレ


若さあふれるエネルギッシュコメディ

朝椋サクヤ。 古きニコニコ文化を愛する限界オタク。幼い頃から音MADとコラ画像の英才教育を受け、猫から逃げるトカゲ並のスピード感ある爽快コメディの繰り手。これまた月原の友人。 彼女の作品はとにかくスピードが速い。 若さ満ち溢れるエネルギッシュコメディをブンブンに振り回し、本CD第二走者を務めました。 「遠心力」。 この作品はまず、タイトルがすごい。 洗濯機の中で繰り広げられる物体法則。 DanceのTurnで2階席まで届く推しの努力の結晶。 2階席という「遠」くの位置からでも思いを届けたいファンの「心」の「力」まで意味が広がるなんて。 恐ろしいよこの女。 そんな作品に出演してくださったのは、 朝椋作品にすっかり毛根まで浸かっている声優、韮山蒼太くん。 朝の光が服を着て歩いているような女神、紅原ユウ子さん。 そしてわたくし、舞ちゃんです。 サクちゃんと歳が近いからなのかしらね?イメージするものも近いのかしら。 韮山くんはすごく、朝椋が自分の作品で表現したいものを適確に、そして期待以上に表現してくださる方だなと、別に朝椋本人でもない月原は感じています。 朝椋作品の良き理解者だなぁと。 今作の1番の韮山推しポイントは「服」のイントネーションです。「ふ↑く↓」。草。 月原と韮山演じる姉弟の大喧嘩が中心のこの作品。 弟のキレあるツッコミと、あたおかお姉ちゃんの言い争いの裏で頑張っている、「効果音たち」の存在に気付いた方はいらっしゃるでしょうか。 本作は、おそらく短編3作品の中で、最も効果音作業に時間をかけた作品です。 最も時間が短い作品なのに、使用した効果音の量は3作品の中で1番多い。 メイン2人の演技をかき消さないように、でもちゃんと映えるように。 役者たち全員が最適解の演技を出したからこそ、0.1秒単位でタイミングを調整し、1%単位で音量調整して、バカみたいな台詞を何度も聞きながら、夜中まで真剣に話し合って音を入れていきました。 そうして出来上がった、朝椋らしいハイスピード元気コメディが「遠心力」です。 楽しんでもらえていたら嬉しいです。 そして、最後にこれだけは言わせて。 紅原さんのアイドルマジ推せる。



<Track3「フライドポテト」>⚠ネタバレ

頭の良いやつが作った、頭の悪いコメディ

月原舞。 東北からはるばるやってきたパンピB。 7年間、教育・児童福祉業界でバイトやボランティアをし続けた結果、小学生の永遠の友「うんこ」を口に出すことに何の抵抗もなくなってしまった、悲しき女。 そんなクソが今回作ったのは、3作品の中で最も知能が低いコメディ。 まぁ、月原作品が知能高かったことなんて一度もありませんが。 端的に申しますと、月原は勉強ができない人が大好きです。 決して馬鹿にしているわけではありません!!!!!!!(必死) だって面白いんだもん!!!!!!! 勉強できないからこそ持っている考え方や、誤解答の導き出し方が本当に面白くて新鮮で、それで誰かを笑わせていることが、羨ましくてしょうがない!!!!!!!! ということで、月原舞が、勉強できない人への最大の敬意を込めて作ったのが、今作「フライドポテト」です。 「醒哉昂 控田まりお ゆゆ 紅原ユウ子(敬称略)」 字面を見るだけで、人を数人浄化してしまいそうな役者ラインナップでお送りしました。 本作の大筋を作り上げた、男子高校生二人組を演じたのが、醒哉昂さんと控田まりおさん。 元気なバカ・ユウキと、賢そうに見えるだけのアホ・ケイタ。 お二人が自分の役割をしっかりと理解し、全力でバカとアホになってくれたおかげで、本作の大筋は見事確立されました。 この2人が崩れていたら、この作品はまず成立しません。マジで。 心から、感謝いたします。 全部好きなのは大前提として、二人それぞれ好きな台詞があります。 ユウキ(醒哉さん)は、「すっげぇポ~テ~トなんだよぉ!!!」 ケイタ(控田さん)は、「ああ、そうだった忘れてた。ポテトはポテトだったな」 声がついたことでメチャクチャ知能が低くなっていてお気に入りです。 本作、月原作品にしては珍しくツッコミがいます。 男子高校生二人のカオス会話を脳みそに入れてしまった、可哀想なファミレス店員・森です。 最初ツッコミがいない作品だったのですが、オチが弱かったため入れることにしました。 その「オチを作る」という大事な役割をお任せしたのが、月原のママであり親友でもある、ゆゆさん。 ゆゆさんの出す汚い声がすごく好きなんです。

面のキレイな女が、顔面のパーツを回転させている様子が目に浮かぶというか。

表情が見えるというか。 そんなゆゆさんの全力が、本作のオチをしっかりと支えてくれました。

いつもありがとうママ。 そして、本作品最後のスパイスが、紅原ユウ子さん……が演じる佐々木ちゃん。 男子高校生二人のカオス会話に苦しんだ結果、自分もカオスの一部になってしまった森……というカオス×2空間に迷い込んだ、本物の天使。 そんな役割であるため、本当に良い子だとわかる声を探した結果、紅原さんを見つけました。 他3人が終わっているからこそ映えまくる、佐々木の天使感。 いや、多分この3人がいなくても佐々木はしっかり天使です。かわいすぎる。なんやねん。ほんまに。 森が皿ガッシャガッシャ洗っているときのドン引き声、好きすぎる。最高。なんやねん。ほんまに。 ということで、Track3「フライドポテト」。あなたのツボには刺さりましたか? もし刺さった方、月原とツボが同じです。奇跡に感謝。 あ、そうそう。 朝椋がまた、月原作品のキャッチコピーを考えてくれました。 「頭の良い奴が作った、頭の悪いコメディ」 だそうです。よろしく。



<Track4「今日もあなたが笑えますように!」>

歌詞書くの楽しすぎるんだが

今回のCDタイトルを被った、月原が初めて作ったオリジナル曲です。 楽しいこと、面白いこと、そしてくしゃくしゃの笑顔に囲まれて生きていたい、みんなといつまでもばかみたいな作品を馬鹿笑いしながら作っていたいという、とにかく月原舞の願望を詰め込んだ曲になりました。 月原の願望を詰めた曲に、総勢12名もの方々が協力してくださっています。 本当に、地面に擦り付けた頭でブラジルまで地球を掘り進めても足りないくらいの感謝でいっぱいです。 歌唱は、最初は私一人でやるつもりだったのですが、寂しかったので、まずは短編作品それぞれの作家を巻き込みました。 「みんな声いいし、なんなら私よりも全員歌上手いから大丈夫だろう」と。 そして、男女比を同じにしたくてプラスしたのが、歌唱力に安心感があって、私の知る男性ボイスコの中で一番曲調に合う歌声をしていた、韮山さんちの蒼太くん。 おかげで平均年齢20歳の、若々しいメインボーカル軍団が出来上がりました。 レスポンス隊は、今までの月原作品、朝椋作品に出演してくださった、我々がお世話になった方々の中から選出。 メインボーカル4人だけだと寂しかったであろうレスと掛け声が、レスポンス隊の皆様のおかげで、すっかりテンションぶち上げポイントに様変わり。やっぱり大人数って良いですね。楽しい。 引き受けてくださった皆様、本当にありがとうございました。 歌詞内に月原が今まで作った作品の要素をところどころ入れていたのですが、気づいた人はいるでしょうか。 ワンテーマボイスドラマより「うらやま。」「サスペンス短編集☆」「かぐやひめはいちねんせゐ!」「巣立ちの日 ~コメディ作家たちの誓い~ 」の4作品。 よそさまシリーズより「クソデカ桃太郎」「ハイパーヘンゼルと超グレーテル」の2作品。 Twitter投稿クソ動画より「ぷりーずまねーぷりかす!」(今更だけど酷すぎる題名)計7作品の要素を入れています。 私の作品を今まですべて見てくださっている大天使ガブリエル様は探してみてください。



<Track5「おまけ モーニングルーティーンないない」>⚠ネタバレ

「モーニングルーティーンないない」って何。

7月。朝椋サクヤが宮城の月原家に遊びに来たときの夕飯時。 朝椋「台本書いた」 月原「見せて」 1分後。 月原「これ、M3出すか」 朝椋「ま?」 月原「一番最後のおまけトラックにする」 朝椋「草。役者は?」 5秒の熟考。 月原「小湊ミチルさん」 朝椋「イイneeeeeeeeeeeeeeeeeeeeee!!!!!!!!!⤴⤴⤴⤴⤴⤴⤴」 このような経緯で、Track5「おまけ モーニングルーティーンないない」の制作は始まりました。 突発的に始まったように見えますが、ちゃんと考えて決めていますよ。 お金の話になってしまいますが、CD頒布価格はおつりが出ないようにしたくて「1000円にする」と決めていました。 しかし、短編3作品とオリジナル曲だと、ちょっと物足りなく感じてしまって。 もう1トラック入れるべきか悩んでいたところに、面白くて編集も簡単な神台本が舞い込み、実力のある作風にピッタリの神声優が揃っていたわけです。もう作るしかないです。 Track5の最たる特徴は、作品内でツッコミが存在しないことです。 終始、小湊さん演じる動画投稿者の狂った朝の習慣のみが淡々と語られる中で、それを聴く視聴者さんの心の中のツッコミと共に本作品は完成します。 今までの朝椋作品は勢いあるツッコミが特徴で、月原作品がツッコミを視聴者任せにする傾向がありました。 だからこの台本を読んだときは「あ!この子!私の作品の個性も吸収して、かつ良いもの作り出している!やばい!」と、ちょっと焦りました。 精進します、私もね。 さて、小湊さんの一人芝居でしたが、とにかく落ち着いた声で発せられるバグったルーティーン紹介がこの作品の肝だったので、終始同じテンションを貫いてほしくて。 もう文章が面白いから、役者さん自身が無理に面白くしようとしに行く必要が無い。 無理に面白くしようとして失敗してしまうと、聞く人も冷めてしまいます。 だからといって棒読みになっても良くない。 そういう難しい塩梅を演者さんに理解してもらえなかったら、本作品の「面白い」は破綻するわけです。 小湊さんはそれを、短い演出指示でパパッとこなしてきたものですから。 すごいです。理解力を兼ね備えた神声優さんです。

……さて、これを見てくださっている方のみに情報を提供します。 「モーニングルーティーンないない」 ……続編、出ます。 はい!!!!!もうココで言ったから後戻り不可です!!!! 頑張ろうな!!!!!!!!!!





<最後に>


楽しかった!!!!!!!!!!!!!!!!!


この一言に尽きるな…。


今回の作品作りを通して繋がった新たな縁や、すでに繋がっていたけど更に強く結ぶことが出来た縁。

いろんな縁がありました。


一期一会だなぁ…と、サークルブースから見える景色を、一枚一枚、心のアルバムに大切にしまいながら、ぼんやりとそんなことを考えていました。


作品作りや表現を職業にして生きていく気は一切無いけれど、月原はこれからも「本気で」遊び続けていきたいです。

今の自分に作ることが出来る1番の「面白い」を発信するために、謙虚に、楽しく、精進していきます。



2024春M3。

一語一笑。

参戦予定です。


タイトルは決まっています。見せちゃうわ。




※仮タイトルなので、今後変更する可能性もあります。

※ASMR作品ではありません。


それでは、また次の春に、対戦よろしくお願いします。




……私、いつボイドラ制作休止するんじゃ?




2023年11月12日 一語一笑代表 月原舞


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